嗅覚マヒ
「匂いがしない」という嗅覚障害の患者さんは年におひとりほど拝見します。コーヒーをはじめかなり強めの匂いがまったく分からない、などの訴えを聞きます。
そして、その全ての方が治っています。
中には100%まで行かない方もいらっしゃいますが、来院当初と比較すると生活にほとんど困らない程度までは治ります。
においが分らなくなってからの年月も、それほど関係ない印象を持ちます。
"嗅覚脱失"・"嗅神経マヒ"などと言いますが…実際に嗅神経が死滅するということは、神経学のイロハから言っても、そう簡単におきません。
神経が駄目なのではなく、神経が分布する鼻粘膜の状態がわるいことがほとんどです。
簡単に言えば、鼻づまりです。誰でもカゼをひいたときには、匂いがにぶくなります。
それは鼻の粘膜の具合が悪いだけです。慢性的にそういった症状が出た場合、「あれ?匂いが全然しない」ということになってしまいます。
したがって、鼻を中心に粘膜の状態を根気よく整える鍼灸治療をすると必ずなおります。