めまいの症状

めまいは全身症状を伴いますが、その根本は平衡(へいこう)失調です。
しかし、平衡失調は大きな発作が出なければ気づきにくいものです。

平衡失調があるかどうか、以下の症状がポイントです。
1 狭い場所でバランスを崩しやすい
2 洗濯物を干しにくい
3 家の中でつまずく
4 足腰の力が入らない
5 急にドキドキし、暑くなる
6 急に発汗する
7 急に胸がムカムカする

激しいめまい発作が起きると、その場で吐いてしまうこともあります。立ち上がれず、救急車で病院に運ばれた、という方も決して珍しくはありません。ある程度おさまった後も、頭がフワフワしたり、様々な症状が残ってしまうことがあります。

例えば、
●朝、マクラから頭をあげるときに眼が回る
●車の運転が不安
●頭が重い
●足元がおぼつかない、雲の上を歩いているような感じ
●首や肩が凝って気持ち悪い

更に、めまいの多くがハッキリした原因が分からないため、再発の不安がこれらに重なります。

また、上に挙げた5~7の症状はいわゆる自律神経失調です。心臓の鼓動が乱れたり、血管の拡張などに不具合が一時的におきて、汗が出たりするわけです。

平衡感覚の異常がある場合、これら自律神経失調を引き起こしやすいのです。 根本的な原因である平衡失調を治療することによって、このような症状もおさまります。

めまいの鍼灸治療

めまいの原因の多くは内耳の不調が影響します。内耳にある平衡(へいこう)感覚のセンサーがおかしくなってしまうと、左右の耳から脳内に入る情報が乱れてしまいます。そこで、当院の鍼灸治療では、内耳のツボ反応を重視します。

耳だけが単独でやられていることは、きわめてまれです。耳・鼻・ノドはそれぞれ連絡していますので、これらのツボにも治療を行ないます。

更に、首の横や後ろが固くなってしまっている患者さんが多く見受けられます。当然、これら周囲の筋肉はゆるめなけれないけません。(筋肉をゆるめるにあたって、鍼灸は抜群の効果を発揮いたします)

めまいは全身症状をもたらしますので、胃腸、肝臓などのチェックも必須です。めまいと言う、それ自体ひどいストレスにさらされた方の内臓は大変くたびれていますので、このようにトータルな視点での治療が必要となるわけです。

通常イメージされるハリ道具のみならず、子どもさん向けの皮膚刺激のローラー鍼(はり)を用いたり、症状におうじて、お灸を行います。

最期に、ご家庭において、ご自身で取り組んでいただく自己治療があります。私どもの鍼灸治療とセットで行なえば、早期の回復が見込めます。

めまいは、「またいつ起こるだろう?」という不安におそわれる症状です。上記のことを着実に積みかさね、症状と不安をふきとばしましょう!

めまい対処法

朝、目が覚めたときなど・・・
急激なめまい発作におそわれた際の対処法について。

1、まず、静かに横になる。
  (必ずとまりますので、じっと安静にする)

2、耳たぶの下の付け根を指先でマッサージをする。
  (しっかり、ていねいに)

3、ゆっくり首を動かして、様子を見る。

4、おさまった、と思ったら、ノドのツボにも
  念のためマッサージ、ローラー鍼(はり)をする。

5、水分を控えめにして、たっぷり休息をとります。

ツボの場所のご説明は治療時にさせていただきます。
(必要に応じて、絵図などをお渡しいたします)

めまいは必ずなおります。根気よく手当てをしましょう。

めまいはメニエル病?

めまいと言えば「メニエル病」が有名です。このページをご覧になっている方ご自身、あるいはまわりでこの診断名を受けた方は多かろうと思います。

しかし、本当にメニエル病なんでしょうか?
そもそもメニエル病って何でしょうか?

メニエルとは医師の名前です。通常この病気で亡くなることはありえません。しかし、たまたまめまいを伴い(おそらく別の原因で)亡くなった方のおからだをメニエル医師が解剖し、その内耳に出血を発見したのです。

そこで、内耳の出血が平衡感覚、更には聴覚をおかしくして、めまい・耳鳴り・難聴という症状が生じた、と考えたのです。原因は不明です。ウイルス感染でも起こるでしょうし、中耳やノドの炎症が飛び火したことも充分考えられます。

現在では「原因不明の内リンパ水腫」と判断されています。回転性のめまい・耳鳴り・難聴という症状が出揃って、はじめてメニエル病が疑われるのですが、患者さんの実数はあんがい少ないのです。

疫学調査によると、人口10万人あたりの有病率は16人弱、とされています(日本耳鼻咽喉科学会)。ということは・・・岐阜市は人口40数万人ですから、70人前後という数字になるはずです。岐阜市ぜんたいで、70人??私たちの実感からするとずいぶん少ないですね。

つまり、本当のメニエル病の方は少ないのです。全てのめまい患者さんのうち、2割をこえることはない、といいます。わりあい気軽に診断されたり、あるいは身のまわりの方が、 「ああ、それならメニエル病でしょ」と適当に判断し、なんとなく納得している、というのが現状のようです。

となるとめまいに苦しむ大半の患者さんの原因は何でしょう?

「良性・発作性・頭位変換型めまい症」というのがその実際と思われます。英語の頭文字をとってBPPVとも言います。この病気については別のテーマになります。

めまいと転倒

当院が着目しているのが、平衡感覚です。

お年寄りの転倒予防が、マスメディアでよく取り上げられます。おうおうにして、筋力トレーニングの話に終始しがちです。たしかに最低限の筋力は必要です。しかし、からだのバランスが崩れることにより、ふらつきや、つまづきが多いのも事実です。

からだのバランスに関与するのは、以下の3つです。
1、内耳の三半規管など
2、目
3、足の筋肉のセンサー
これら3つの情報が脳で統合され、はじめてしっかりと歩いたり、立ったり出来るわけです。

足腰の筋力アップも大切ですが、見すごされがちなのが、平衡感覚。
めまいを経験された方ならお分かりでしょうが、フワフワ感が生じると、足元はおぼつかなくなります。しかも、平衡感覚が弱っていることは通常、自覚しにくいのです。(目が見えにくい、耳が遠くなった、は感じるのですが)

お年寄りがふらふらするようでしたら、平衡失聴を疑っていいでしょう。
まず内耳の状態を保つことが第一です。耳たぶの下のツボを刺激しましょう。

めまいが起きやすい時間帯

めまいが起きやすい時間帯はあるのでしょうか?

まず朝、起床の際に多いような印象を受けます。「すでにフトンの中で頭を動かすとめまいが出る」という方もいらっしゃいました。「起きるときに、フワフワする」という声はかなり多いです。起き上がって、そのままフラフラとして歩けない、など。

あと夕方など疲労の蓄積した時も頻発時間帯です。特に主婦の方などが、暑い一日、無理して動いて来て、しんどいままお勝手の準備をして高い所の物をとったり、かがんだりしている時。そう、台所の作業はかなり頭の位置、目の位置が動きます。これは平衡感覚の酷使になります。

考察
朝に何故多いのか?

1、睡眠中のからだの変化が悪い方に傾いたときではないか?カゼっぽいな、と感じるのは朝が多い。冷房・暖房のせいか、朝目覚めるとノドがすごく痛い、ということが起きるように、眠っている間もからだは変化しいている。内耳をはじめ、めまいに関連する部位の変化が起きている。

2、眠った姿勢から起き上がる=重力の変化⇒平衡感覚の発動。上に書いたように、内耳のセンサーなどの不調がある場合、こういった動きの変化について行けず、刻々と変化する平衡感覚の情報を脳が受け止め切れない。

対策
めまい発作が起きてしまえば、少し横になって休むしかありません。サンリ治療院でご説明する「めまいのツボ」での軽めの刺激をしっかり行なってください。

そして、なにより無理を重ねた結果、めまいは発生します。日ごろのコンディションを整えるのが何より大切なのです。

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